2021年6月1日、伝説のロックバンド「TOTO」の名前の由来とも言われる(所説あり)、TOTO株式会社の元社長木瀬氏の連載が、日経新聞「私の履歴書」で開始された。
この中で、木瀬氏は、「『人を思うこと』のできない商品に存在価値はない。」と述べておられた。
企業・会社のサービス、商品を「モノ」ではなく「コト」で定義することを試みたことはあったが、人ではなく商品・サービスを主語として、考察されていることに衝撃を受けた。
上記は、木瀬氏が常日頃意識されてきたことで、「TOTOが何のための会社か」、「何のために仕事をしているのか」、「どんな会社になりたいのか」といった企業・組織としての本源的な問いかけとのこと。TOTO㈱も、京セラ㈱と同じように、事業の目的・意義を明確にし、理念を高め続けられてきた会社であることが容易に想像できた。
また、同連載において、木瀬氏は、「正しいことだからドンドンやったら」とアドバイスされたり、「『何が正しいことか』を考えればやることは決まっている」と経営判断してきたと述べておられる。「人として正しいこと」を経営の判断基準にすることは、言うは易く行うは難しであり、実際に、「人として正しいことを」判断基準とされてきた木瀬氏に尊敬の念を禁じ得ない。
「TOTO」さんには、毎日お世話になっていますが、しばらく、毎朝の楽しみが増えそうです。